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セミナー『癌と漢方』を拝見して　2015-10-21

芝大門イマズクリニック　今津嘉宏先生のご講義をYOUTUBEで見せていただき私のコメントを勝手ながら書いてみました
医師も薬剤師の資格もない『無冠』の者が西医と漢方の両方に見識の深い今津先生のご講演に私見をはさむご無礼をお許しいただきたいと思います

先生のお話を伺って、私が六年前に始めた『香港健康広場』の目的の一つである漢方薬品の医療保険対象品としての承認がなされて、今では自由に処方されていることを知り、病院に行ったことのない私も、うれしい気持ちになりました
漢方薬が、医療費の削減に貢献できる日が来るものと思っております
西医の先生方に漢方の知識を持たれる方が増えてゆくことは素晴らしいことですが、漢方古来の精神とは離れて、西医的な部分治療の発想が漢方であるとして、効き目が少ないとデータでもって決めつけられるのは、漢方を是とする者にとって、心外であります
やや誤解された漢方のイメージが拡散されてしまうのではないかと危惧しております
今回、『牛車腎気丸』での臨床実験で、癌への治療効果が少なかったとのことですが、本件に関する私の意見を述べさせていただきます
①『整体』治療の概念がない
②癌治療の効き目とは何を指すのか？　癌細胞の増殖を抑えるという意味か？　細胞分裂ミスを最小化するという意味なのか？　癌細胞を殺すという意味なのか？ 単に「しびれ」の緩和のプラセボとの比較だけなら癌治療効能の比較とは言えない
③抗がん剤と漢方の併用は　水と火を同時に服用するようなもので、効果は下がる
④癌はビールスやバクテリアの病原菌が侵入して体内器官を破壊するといった従来型の病気ではないので、癌だけを死滅させる化学薬品の開発は、常に副作用を伴うものであり永久に完璧な薬はできない　細胞分裂というヒトの根源の生命維持メカニズムが変わらない限り非常に難しい
⑤よって癌は従来型の病気ではなく、生命体維持メカニズムの中で細胞分裂時に必ず起こる生理現象であり、癌細胞の除去を目的とするよりも、細胞分裂ミスが出来るだけ起こらない様な、体内免疫環境を維持することが最大の治療法である
健康な免疫環境を維持することでその他の生活習慣病と言われる免疫疾患症もほぼ同時に解決される
⑥中医学では、従来の漢方薬草の化学分析も盛んであり、がん発生の原因であるDNA→RNAで転写ミスを防ぐ薬草も見つかっており、「漢方薬自体に癌治療効果はない」といった見解は的を得ていないと思われる
⑦薬の「副作用」の概念が明確でない　
　副作用とは、体内の生理機能が主に味覚による判断で体内摂取の可否を決めるのでなく静脈注射や錠剤のように外部から強制的に注入された栄養物薬物が体内での栄養バランスを失っていろいろな体内機能圧迫を起こすもの
よって、漢方薬のように口から味覚を通じて消化吸収されるものは副作用ではない　食あたりはある
体に合わない食物を摂取した場合には自動的に摂取拒否反応が出て、吐き気や下痢となって体外に排泄される自動管理機能が備わっている 　それでも体内調整がうまくいかないときには食中毒という形で痛みや失神という症状が出る
食事の後、血糖値が一時的に上がる現象を副作用とはだれも言わない
⑧漢方薬で癌の治療薬があると中医の先生から聞いてみてみたら生臭いとても飲めるものではなかった
この見解は、一つの現象だけを見て、漢方薬に癌の治療薬はないといったネガチブナなイメージを作るものである
蜣螂虫（フンコロガシ）生牡蛎（なまがき）地龙（ミミズ）蛤壳（はまぐり）等が古来の処方箋に出てくるが、これに相当すると思われる
化学式でもってすべてを説明できないところが漢方薬の短所ではあるが、3000年の長い歴史の中で効能が評価されてきたものだけが、約600種類、今残っているわけである　そんな意味では漢方薬草は3000年の臨床実験を乗り越えてきた信頼できる薬材と言える
1000種類の古来からの病気治療薬がある中で、中には上記のような怪しげな治療薬もあるかもしれない
しかし、最新の医療知識でもって、漢方薬成分を見直して新しい薬を作るといった手法は、今回ノーベル生理学賞をとった屠呦呦ユウユウ氏（８４）女史(道教学者葛洪の著「肘後備急方」をヒントにマラリア治療薬を発見)の例のごとく、今後も出てくると思われる
私のパッションユニットエンジンの発想も、全く屠呦呦ユウユウ女史の発想と同じものである　私にとって、1000種類もの漢方薬の名前など記憶するに値しない　
腸閉塞治療の「大建中湯」といった大げさな表現ではなく、便秘改善の「ショウガはちみつ」と私は呼んで時々服用している　ショウガに含まれる繊維質が胃腸の表面のゴミを削り取りはちみつがその後、胃腸の表面をきれいにコーティングしてくれるためポリーブなどもきれいに除去してがん発生の危険を取り除いてくれる　ポリーブの手術などいらない
私は難しいことをわかりやすい言葉で表現することにしている
重要なのは、古文書の難解な言葉にとらわれることなく、各薬草の効能とその組合せにより1+1=3の効果を見つけ出す事である　【温故知新】と「和魂漢才」の心でもって新しいものを古いものの中から作り出す事こそ常に創造的であった花岡青洲型の「日本式漢方医学の道」と信じている

漢方を日本の医学界が認めてくださったことは、日本の医療費削減に大いに喜ばしいことではあるが、漢方の正しい概念が歪められて『漢方は高い割には効かない』といった悪宣伝による国民の固定概念が作られることは、真の漢方を追及するものとしては、心外であるし日本の医学の総合レベルを下げてしまうことにもなる
ぜひとも、屠呦呦ユウユウ女史の生き方をお手本として、日本の漢方医学会も過去の遺物にしがみつくのでなく、世界をリードする新しい漢方医学を確立してほしい

【関連ビデオ】

がんと漢方薬　芝大門イマズクリニック　今津 嘉宏 先生
屠呦呦 　現代漢方医(中医)学者の鏡
台湾製濃縮漢方薬日本進出

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ガンと医療費のこと　藤原康弘先生

癌になる仕組みと治る仕組み 分子生命化学研究所　遠山英幸先生

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【参考】
癌と漢方

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